レポート[report]

2018.
8.6

2018年5大事務所のパートナートラック -3-

2018年5大事務所のパートナートラック -3-

5.5大事務所のパートナー弁護士

 5大事務所のパートナー数は組織拡大に伴い右肩上がりで増加しています。一方、5大事務所の女性パートナーの登用は低調なようです。新人弁護士採用においては一定割合の女性の採用が進んでいますが、5大事務所は出産や育児を考える女性弁護士をパートナーとして育成し、活躍させるシステムを持っていないようです。このため、組織内弁護士に女性アソシエイト弁護士が転職するケースも目立ってきています。

 前述のようにレバレッジ・レシオは各事務所とも低下しています。このパートナー増加は50期代のパートナーが中心でしたが、今回、60期のパートナーが新パートナーの中心になりました。今後は法科大学院世代が5大事務所のパートナーの中核になっていくことになりますが、法曹人口増加世代がどのように5大事務所のカルチャーを変えていくのか興味深いところです。

5大事務所のパートナー数推移(2013年~2018年)


5大事務所パートナーのジェンダー別割合


5大事務所パートナーの出身大学別人数


6.5大事務所の海外留学事情

 主に渉外関係業務から発達したわが国の4大法律事務所のパートナーの多くは海外留学経験を有しています。新しく5大事務所の仲間入りしたTMI総合の海外留学比率は、他の4事務所と比べるとやや低いものの海外留学比率が高いことがわかります。5大事務所の弁護士の海外留学先は、圧倒的に米国ロースクールが中心であり、ハーバード大学、コロンビア大学、ニューヨーク大学が主なところとなっています。

 アソシエイトとして数年経験を積んだ人材(主要な戦力)を一旦業務から外し、留学させるわけですから、事務所にとり相当なコストとなるでしょう。もちろん、弁護士料としてそれらのコストは跳ね返るわけで、企業法務は自前で法務部員を海外ロースクールに留学させるようになっています。

 将来は、こうした5大事務所の海外留学によるプロパーの人材育成が適切なのか、あるいは、海外法律事務所との合併や外国弁護士の獲得が適切なのかクライアントの視点から判断されていくことでしょう。

5大事務所の海外留学経験者弁護士数の役職別の割合


5大事務所パートナーの海外留学経験者弁護士数の割合


5大事務所パートナーの留学先ロースクール



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1. 本調査は、2018年6月時点の各事務所のホームページの公表データ、日弁連登録情報をもとに作成しています。
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