レポート[report]

2017.
6.15

ジュリスティックス通信 2017.6

ジュリスティックス通信 2017.6

■INDEX ■

[1] 「2016年4月~2017年4月の弁護士の転職状況調査」調査レポート
[2] 「中央大学/早稲田大学/慶應義塾大学法科大学院各校 合同企業説明会」レポート
[3] 「ジュリナビ就活セミナー2017」レポート
[4] 「社内弁護士・法務人材採用セミナー」(2017年6月30日(金))、「弁護士・法務人材採用 採用相談会」のご案内

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[1] 「2016年4月~2017年4月の弁護士の転職状況調査」調査レポート

 この度ジュリスティックスでは、2016年4月時点と2017年4月時点の弁護士登録状況を調査し、この1年間での弁護士の転職状況を調査しました。

 2016年4月時点で日弁連に登録していた弁護士38,110名のうち、1年後の2017年4月時点で転職が確認できたのは2,468名でした(※同事務所の支店の異動や同グループ企業内の異動は除外)。その他結果は以下の通りです。


■ 転職者の司法修習期別人数と割合
修習期 人数(割合)
59期以前 628名(25.4%)
60期 120名(4.9%)
61期 167名(6.8%)
62期 176名(7.1%)
63期 162名(6.6%)
64期 213名(8.6%)
65期 245名(9.9%)
66期 229名(9.3%)
67期 259名(10.5%)
68期 228名(9.2%)
修習期なし
(*外国法事務弁護士など)
41名(1.7%)
総計 2,468名
■ 転職者の所属先業種別人数と割合
業種 人数(割合)
法律事務所 2,220名(90.0%)
企業 203名(8.2%)
公的機関 17名(0.7%)
その他団体 28名(1.1%)
総計 2,468名
■ 2016年4月時点から2017年4月時点の所属先の内訳
業種 人数(割合)
1.法律事務所 →法律事務所 1,962名(88.4%)
→企業    220名(9.9%)
→公的機関  23名(1.0%)
→その他団体 15名(0.7%)
2.企業 →法律事務所 82名(40.4%)
→企業    116名(57.1%)
→公的機関  4名(2.0%)
→その他団体 1名(0.5%)
3.公的機関 →法律事務所 8名(47.1%)
→企業    6名(35.3%)
→公的機関  2名(11.8%)
→その他団体 1名(5.9%)
4.その他団体 →法律事務所 23名(82.1%)
→企業    4名(14.3%)
→公的機関  0名(0.0%)
→その他団体 1名(3.6%)
■ 転職者の動き

 全体の傾向として、転職者の9割は法律事務所出身者であり、転職先も9割近くが他の法律事務所です。


 特に大規模事務所の50期代の経験弁護士の場合、同等クラスの他事務所、あるいは上場企業でも金融やメーカーなどの有名企業に転職するケースが多いです。特に企業へ転職した場合は、法務組織の管理、社内コンプライアンス整備等、全社的な法務対応のために法務部長クラスとして採用されているのではないかと推測されます。


 法科大学院修了生が中心となる60期代の人数は、転職者2,468名の内、1,799名(72.9%)となっており、これは2016年4月時点の60期代弁護士全体16,803名の10.7%に該当します。数年の経験を積んだ60期代の弁護士の場合においても、法律事務所は同等規模の他事務所への転職する人が大半でした。しかし、企業では、50期代に比べて中小規模、ベンチャー、グループ会社などの一人目の有資格者採用と推測される転職が多く見受けられました。


 企業出身の弁護士の場合、経験弁護士の場合は企業から企業への転職が多く、それまでの経験を活かすために、同業他社へ転職しているであろうケースが大半でした。一方、60期代の若手弁護士は様々で、全く異なる業種や法律事務所へ転職する人が50期代より多く見受けられました。


 全体としては、今までは事例が少なかった「企業から法律事務所へ転職する弁護士」が増加傾向にありますが、企業から法律事務所への転職についても、転職先の事務所の多くがある程度の規模の事務所であることが多いため、それまでの経験の活きる企業法務を扱っている、あるいは専門分野を持つ事務所へ転職しているものと推測されます。


■新卒の転職者たち

 今回の調査で注目すべき点のひとつが、新卒1年目で転職する弁護士(68期)が228名おり、転職者の約10人に1人が新卒となっていた点です。

 転職先の内訳としては、同等規模の他事務所、中小やベンチャー企業への転職が中心で、60期代の弁護士の転職の内容に近いですが、そのほかの特徴として、法テラスへの転職者が多く見受けられました。


 1年で転職してしまう原因として推測されるのは、
 ・司法修習先の事務所にそのまま縁故就職した
 ・事務所、企業分析が不十分なまま就職した

等、恐らく事前の分析やマッチングが十分でないまま就職した結果、実際に働いてみたら想像していた業務内容と違ったことなどが原因になっていると思われます。


 加えて、採用マーケットの弁護士に対するニーズが高いことも手伝って、比較的容易に転職できてしまうことも、彼らの転職を促進しているのではないかと思われます。


■弁護士の採用と定着のために

 法律事務所も企業も採用ニーズが高まっていることで、弁護士の採用マーケットは圧倒的な売り手市場になっています。

 比較的転職しやすい環境にあることから、採用者側は、募集対象が「採用が困難かつ転職リスクのある人材」であるという認識を持ち、事前に業務内容やその他条件等について双方がきちんと確認して入社後のミスマッチを防ぐことが重要です。



[2] 「中央大学/早稲田大学/慶應義塾大学法科大学院各校 合同企業説明会」レポート

 このたびジュリスティックスは、中央大学、早稲田大学、慶應義塾大学各校の法科大学院よりご依頼を受け、各校で開催されました修了生向けの合同企業説明会に登壇させていただきました。


 ・5月22日(月) 中央大学法科大学院「法科大学院修了生の就活について」
 ・5月25日(木) 早稲田大学法科大学院「早稲田大学大学院法務研究科 合同企業説明会」
 ・5月29日(月) 慶應義塾大学法科大学院「集中企業キャリア説明会」

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[3] 「ジュリナビ就活セミナー2017」実施レポート

 今年もジュリスティックスでは、主に今年の司法試験を受験された方を対象に、法科大学院修了生向けに特化した就活セミナーを開催しました。総計約300名の修了生に参加いただきました。

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1. 本記事の調査は、各日時点の日本弁護士連合会の弁護士登録情報等の公開データをもとに作成しています。
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