レポート[report]

2017.
7.13

2017年5大事務所のパートナートラック -4-

2017年5大事務所のパートナートラック -4-

7.5大事務所のアソシエイト弁護士

5大事務所アソシエイトのジェンダー別割合


 判事や検事の採用と比べ法律事務所の女性活用は遅れています。5大事務所もその例外ではないようです。

5大事務所アソシエイトの出身大学別人数



 新人弁護士採用にも表れるよう5大事務所のパートナー弁護士の出身大学は、TMI総合を別として東大偏重が進んでいます。その他は慶應、早稲田大学出身者が目立ち、京大や中央は法曹人材を多数出している割合には5大事務所では少数派となっています。4大事務所に割り込んできたのが、出身大学の東大比率の低い出身大学に多様性のあるTMI総合であることは興味深いところです。

5大事務所アソシエイトの出身法科大学院別人数



5大事務所のジェンダー別法科大学院出身者数



 出身大学と比べ出身法科大学院は、出身校の東大偏重が緩和されているとも言えます。もちろん法科大学院においても偏差値上位校がほとんどすべてを占めていますが、法科大学院制度がジェンダー格差だけでなく、旧来型の東大一極を大きく変えてきたことは特筆されるのではないでしょうか。但し、予備試験合格者採用を5大事務所が積極的に進めているため、また、東大偏重が復活してくることが予想されます。


8.新人弁護士(69期採用)

5大事務所新人弁護士の採用人数推移



 リーマンショック後、一時期数を減らしましたが、5大事務所それぞれの事務所で新人弁護士採用数は回復しており、毎年の採用数ランキングで上位を占めています。TMI総合が過去3年新人弁護士採用数を減らし続けているのが目を引きます。

5大事務所新人弁護士の出身大学別人数



 5大事務所の新人弁護士の出身大学は、TMI総合を除き、東大出身者が多数を占めています。続いて慶應、早稲田出身者が多数となっています。5大事務所の中でもTMI総合は偏差値上位校で出身者が占められているものの、他の4大事務所と比べ大学に偏りが少なくなっていることが注目されます。これは事務所のカルチャーに大きく関係していると思われます。

5大事務所新人弁護士の出身法科大学院別人数



 出身大学と比べ出身法科大学院は、東大偏重が緩和されているようです。もちろん法科大学院においても偏差値上位校がほとんどすべてを占めていますが、法科大学院制度が、ジェンダー格差だけでなく、旧来型の東大一極を大きく変えてきたことは特筆される点でしょう。

5大事務所新人弁護士のジェンダー別割合



 パートナーと比べ、5大事務所のアソシエイトの女性活用は平均的な水準と言えるでしょう。

9.予備試験合格者(2017年度採用)

5大事務所の69期予備試験経由者の割合



5大事務所のジェンダー別69期予備試験経由者の割合



 新人弁護士採用で最近の変化で特筆すべきは、予備試験合格者の採用の増加です。69期の採用では約4割が予備試験合格者になっています。こうした5大事務所による予備試験合格者採用増は、予備試験制度で当初謳われた、経済的な問題を抱える法曹志願者の支援とは実態が大きく異なっていることを示しています。

 予備試験合格者の大多数は偏差値上位校出身者を占めており、以前から指摘しているように学業成績の選抜試験に他ならず、更には、予備試験合格者の採用ではジェンダー格差が法科大学院生出身者採用より大きくなっていることも指摘しなければなりません。5大事務所の若手弁護士の長時間の労働時間が女性志願者を遠ざけているのか、それとも弁護士業界に長年存在するジェンダー差別によるものなのか究明されなければならないでしょう。


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1. 本調査は、2017年4月時点の各事務所のホームページの公表データ、日弁連登録情報をもとに作成しています。
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